CHIONOECETES -1-

 はじめまして、ドラムを担当します。カワサキです。


 突然ですが、みなさん漫画はお好きですか?

 僕は好きです。


 なので今回は僭越ながら、漫画にまつわる「音」の表現について注目して、すきな作品をいくつか紹介したいと思います。(ブログに書けることがロクにないので…)


・・・


 音楽やバンドをテーマにした漫画は数ありますが、そこでの楽しみのひとつに

”音という聴覚情報が、漫画における視覚情報へといかに変換・表現されるか”

ということがあるかと思います。

今回はこれをテーマにして、書きます。


と言ってもわかりづらいんで、好きな作品からいくつか例をとって挙げていきます。


石塚真一『BLUE GIANT SUPREME』④(小学館)

 『BLUE GIANT』はテナーサックスを演奏する宮本 大が世界一のジャズプレイヤーになるまでの過程を描く物語です。


 画像は、お互いの実力を量るため用意されたはじめましてのセッションの場で、小細工や駆け引きとか関係なしにフルスロットルで挑む主人公の演奏シーン。

 ベルからまっすぐに飛び出すような迫力あるオノマトペとスピード線による効果背景によって、力強さと緊迫感あふれる演奏の様子が伝わってきます。かっこいい。


 SUPREMEの題になって厳しい海外の舞台へ飛び出したんですが、最近海外でのバンドメンバーが出揃ったところで物語もかなり熱く盛り上がっていて、オススメです。

 世界一の演奏者になるという信念を持った主人公のまっすぐな言動が周囲の関係性を巻き込んで前進していく様は、とにかく読んでいて気持ちがいい。


みやびあきの『なでしこドレミソラ』②(芳文社)

 こちらはうってかわって和楽器ガールズバンドストーリー、きららフォワードにて連載の『なでしこドレミソラ』から

 孤独に尺八と向き合ってきた少女が、合宿を通じてアンサンブルの意味に気づいて、お互いの音を聴きながら丁寧に音を重ねていくめちゃ良いシーン。


 画像をご覧になればおわかりになる通り、この作品では楽器から発せられる音が文様や花の記号として表現されています。

 和楽器から文様として立ち上がった音たちが、合奏によって織り重なって、より複雑で綺麗な文様として流麗に描かれる様子は漫画的で非常に見応えがありますし、そこからキャラクターが鳴らす実際の和楽器の音を想起させられるような楽しみがあります。


 みやびあきの先生もこの音の表現には苦心されたようで、「これで実際の"音"が気になって「聴く」までしていただければ本望です」とあとがきに記されています。

(きらら作品だし、アニメ化でキャラソン出たら各楽器がフィーチャーされてめちゃ良さそうと思う。)


 登場する女の子もかわいく、非常によい漫画です。現在出ているのがまだ3巻だけなので手にも取りやすい。




木村リノ『あじさいタウン』(マイクロマガジン)

2012年1月31日初版、マイクロマガジン社から出版されたコミックスで、2018年現在、全1巻。

“高校時代の同級生である三浦リツオと多田正に、歌島実々子と宇宙人のヌーリプト・イポダミッソチ(通称ヌッさん) の4名で構成されている。

全員が紫陽花町在住であることから、バンド名を「あじさいタウン」とした。

この物語は、音楽を通じて出会った彼ら4人の成長を描く、バンド生活ドキュメンタリーである。”


概要としてはこんな感じです。バンド名の付け方とかゆるくていいですね、親近感があります。


 この作品における「音」というところですが、

まず、この作品で登場するバンドには宇宙人が所属しています。

 その宇宙人が放つ人間離れした音というのが、漫画ではコラージュや間の抜けたようなオノマトペによって表現されています。


 宇宙人ことヌッさんが弾くギター、実際の音がかなり気になるところですが、この作品で特に紹介したいのは実際の音源が存在しているということです。


http://www.nicovideo.jp/watch/sm7929107 (ニコニコですが)


一部soundcloudでも聴くことができます。

https://soundcloud.com/ajisaitown


 また、実際に発売されたCD『エイリアンの笑い方』は作中のバンド 「あじさいタウン」と同名のバンドが、現実において活動しているものとして発売されています。

 バンドの漫画で実際に音源を提示してしまうというのは当時かなり驚きがありました。そして、音源のヌッさんのギターはサイケでかっこいい。


 漫画の内容について少し補足すると、あーあるなーといった感じのバンド活動の日常がリアルに描かれていて、それもいいです。


 宇宙人がいるバンドの日常といったケレン味ある設定といい、漫画と音源とが入り乱れる作風といい、この作品の虚実反復横跳びする感じがめちゃすきです。


・・・


 マイクロマガジンから出版されたそんな本作の続きは、画楽ノ社にて『あじさいタウン セッションズ』としてweb連載され2017年に完結しましたが、未だ単行本化がなされず。

 いまも一読者として単行本化を待っています…


 かなりとっちらかった内容となってしまいましたが、この場ではこんな感じで自分が興味のあることなどについて今後もご紹介できたらと思います。


 次は兵動君にお返しします。

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